バウムクーヘンを作ってみました Vol.1(くじら亭のミニチュアものづくり)

はじめまして。日本ミニチュアフード協会会員のくじら亭です。

私は以前からプラモデルが趣味で、一昨年に偶然「キッチンカー」のプラモデルを発見したのがミニチュアフードとの出会いでした。
キッチンカーのプラモデル、見つけた時には「パン好きの私(パンやバウムクーヘンが大好きなのです。)としては、これは作らねばならない」と思い購入したのですが、プラモデルは車がメインで、キッチンカーで販売されるパンやサンドは「おまけ」扱い。美味しくなさそうで、パン好き人間にとっては、ちょっと我慢できないものだったのです。そこでパンやサンドを自作して追加しようと思いネットを検索していたら、そこにあったのがミニチュアフードの世界でした。ネットや本を見て、粘土をこねてパンやサンドを作っているうちに、好きなものを自由に作ることが面白く、気が付けば日本ミニチュアフード協会の講座に申し込んでいました。

表題のキッチンカーの写真は、ミニチュアフードを大量に自作して完成させたものです。

ミニチュアフード作成の際には、数十年プラモデルをやってきたときの知識をもとに、やたら作り方にこだわったりしているときがあります。インスタグラムに凝った作り方をした作品を載せた時には、「どのようにして作っているの?」と聞かれることがあります。隠すようなものはほとんど無いのと(模型を作る人には当たり前のものもありますが)自己顕示欲を満たすため、今まで作った作品の作り方を紹介しながら、その中でちょっとしたテクニックや道具・材料の紹介をしたり、時にうんちくを語ったりしていきたいと思います。

でも、すぐにネタ切れになりそうな気がしています。ネタを増やすためにも、皆さんから、「もっといいやり方が有るよ」とか、「こんな時はどうしているの」とか、ご意見をお伺いできればうれしいです。

第1回は私の好きなバウムクーヘンです。

突然の告白ですが、私はバウムクーヘン好きです。

関西在住なので、ユーハイム、バウムウントバウム、クラブハリエ、エスコヤマ、マツコの知らない世界で紹介されたため入手困難になってしまったカーベカイザーをはじめ、おいしいバウムクーヘンのお店が沢山あります。バウムクーヘンを食べるたび、関西に住んでいてよかったと思ってしまいます。
ところでこのバウムクーヘン、食べる楽しさだけではなく、見ても楽しいですよね。生地が幾重にも均一に重なっていて、なんとも言えない美しさを感じます。
写真は、エスコヤマのバウムクーヘンですが、この写真を見ただけでも、「綺麗!」って思ってしまいます。

今回は、このバウムクーヘンに近づくけるために、色々凝った作り方をしたので、ご紹介します。

作ったミニチュアバウムクーヘンがこちらです。

このバウムクーヘンに極力近づけようと、色々工夫して完成させたのが写真のバウムクーヘンです。縮尺は大体1/8です。
本物と同じ同心円状にするため、心棒に、薄く均等に伸ばした粘土の生地を10層以上巻き付けています(今数えたら16層有りますね。バウムクーヘン全体の厚みが6mm程度なので、一層あたり0.4mm弱です)。

生地作り:薄い層と焼き色を重ねる時は、焼き色が透けない様に白の絵の具を多めに入れる。

まずは、生地を作ります。使用する粘土は協会の講座でもメインで使用するパジコのモデナです。伸びが良くて使いやすいですよね。今回、生地の質感を出すため、モデナソフトを1/3ぐらい加えています。
焼き上がりのバウムクーヘンは、横7cm、直径が16~18mmになるので、粘土は結構沢山要ります。途中で足りなくなって作り足すと色が変わってしまうので、そうならない様に多めの粘土をこねておきました。

薄い生地を巻いてその上に焼き目の色を塗る、というのを繰り返していくのですが、モデナは乾燥すると半透明になるので注意が必要です。パン生地を作る時の様に爪楊枝でちょっとづつ混ぜたぐらいの絵の具の量だと、生地が透けてしまい綺麗な層になりません。焼き色を塗るので、生地が透けていると生地の部分も焼き色が映ってしまって全体が焼き色になり、きれいな層になりません。
そのためバウムクーヘンの場合は生地が透けない様に、白の絵の具を多めに混ぜ込みます。
具体的には0.2mmの厚みでもほとんど透けない程度なのですが、感覚的には粘土の5%程度(絵の具のメーカーにもよりますので、あくまで感覚です。)かなと。そのあとで、色目を見ながら黄土色を足していきます。

生地をのばす:粘土を均等にのばすには、のし棒の両側に薄い板を置いてのばす。

本物のバウムクーヘンだと、心棒に生地を薄く塗る(または、生地の液の中に漬ける)のですが、それを均等の厚さにするにはバウムクーヘン職人のプロの技が必要です。職人ではない私は、薄く均等にのばした粘土を巻き付けていく方法を取りました。

粘土を均等にのばす方法ですが、
1)クリアフォルダーを2枚に分けたものを準備します。
2)クリアフォルダーの上に粘土を置きます。このとき粘土は水を加えて柔らかめにしておきます。
3)粘土の両側に薄い板(今回は0.2mm厚のタミヤのプラペーパーを使ってます)を置きます。
4)その上にもう一方のクリアファイルをおいて、クリアファイルで挟みます。
5)のし棒を使って、薄い板と粘土の厚みの差が極力なくなるまでのばす。
という方法でやっています。

出来上がりの生地は、粘土自体の弾力やのし棒のたわみ、巻き付け方等で、両側の板の厚さよりもやや厚くなります。これに焼き色の厚みが加わるので、今回作ったバウムクーヘンの層の厚みは0.4mm弱の厚みになっています。

今回は、ここまでです。次回は、この薄く伸ばした粘土を巻いて、焼き色を付けていくのですが、その時にも色々テクニックを使っています。次回も是非お付き合いください。