パンを、ちょっとこだわって作ってみました。Vol.6 パンドカンパーニュその3(くじら亭のミニチュアものづくり)

パンを、ちょっとこだわって作ってみました。Vol.6 パンドカンパーニュその3(くじら亭のミニチュアものづくり)

パンドカンパーニュも3回目ですね。
今回は、前回作成した成形後の生地を着色するとともに、パンドカンパーニュの特徴である、横縞模様の粉をつけていきます。これで完成です。

※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。

下の写真のパンドカンパーニュに焼き色を付けていきます。

下の写真は、前回の記事で作成した焼き色を付ける前のパンドカンパーニュです。

これに焼き色を付けていきます。

焼き色を付けた後の写真です。

焼き色を付けた後の写真です。

パンドカンパーニュもほかのパンと同様に、日本ミニチュアフード協会オリジナル絵の具のパンの生地色、ふんわり焼き色、しいたけブラウンで塗っています。
パンの色がこれだけそろっているって、すごいですね。
通常の絵の具だと、パンの生地やふんわり焼く色にちょうどの色が無かったので、このい絵の具のおかげで焼き色付けが楽しくなります。

クープの部分の焼き色ですが、真ん中を中心に焼き色を付けています。
縁の部分に筆が届かないのではなく、本物も真ん中の部分はよく焼けるのですが、表皮との境目の部分はあまり焼けないので、それに合わせています。

表皮の部分は、後で粉を塗るので、あまり気にせず全体を同じ色で塗ります。
クープの部分は、ところどころ色鉛筆を使ってよく焼けた部分を表現しています。

この後、横模様の粉をつけていくときに、絵具が溶け出さないように、よく乾燥させて、トップコートを塗っておきました。

シッカロールで横縞模様の粉をつけていきます。

シッカロールで横縞模様の粉をつけていきます。

私は、粉の表現にシッカロール(ベビーパウダー)を使用することが多いです。
シッカロールは水に溶いても溶け出さず、乾くと白く戻るので、小麦粉や粉砂糖の表現には良いですね。

これを、(目分量ですが)
木工用ボンド:1
水     :5
シッカロール:5
の割合で混ぜた液体を作ります。

これを塗って乾燥させると、粉がふいたようになるんです。

シッカロールを混ぜた液体を表皮の部分に塗っていきます。

シッカロールを混ぜた液体を表皮の部分に塗っていきます。

液体を塗る際は、筆で、表皮全体に塗ってください。結構たっぷり塗っています。
表面張力で溝に液体がたまって、勝手に横縞模様になります。
この時、クープには付かないように注意してください。

最初は、細い筆で溝だけに流し込んでみたのですが、溝の隣りどおしの粉の厚みに差が出て、不自然な感じになってしまいましたので、
筆で広い範囲に塗っています。

このぐらいたっぷり水を含んだ液体を塗るので、絵具はよく乾燥させておいてくださいね。
シッカロールにパンの色がついてしまうと台無しですので。

乾くとこんな感じになります。

乾くとこんな感じになります。

塗った直後は半透明で分かりにくいのですが、乾くと、シッカロールは真っ白になります。
山の部分はほとんど粉が残らず、自然な感じに仕上がります。

シッカロールは木工用ボンドであるていど固着されていますが、トップコートで保護しておきましょう。

これでパンドカンパーニュ完成です!

次回は、最初の写真の後ろにちょこっとだけ写っているバゲットを作っていきたいと思います。
バゲットの基本的な作り方は日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)で習うので、
記事では、「鋭くめくれあがって、食べると口の中を切りそうなバゲットのクープ」(説明が長っ)の表現方法を中心に説明します。

お知らせ

ここで、お知らせです。

ミニコレの管理人様と相談して、
発酵カゴを作るのは大変だけど、パンドカンパーニュは作ってみたい!
という方のために、発酵カゴから取り出した(クープをつける前の)状態のパンドカンパーニュの表皮を作れる型をミニコレで発売する予定です(現在準備中です)。

と言っても、発酵カゴで作った「クープをつける前のパンドカンパーニュ」に補正を入れて(結構きっちり補正してますが)、ブルーミックスで型取りしただけですが。

このブルーミックスの型で下の写真の様な「パンドカンパーニュの表皮(横縞の部分:クープをつける前)」が作成できます。
この表皮を使って、ご自分のイメージに合ったパンドカンパーニュをお作りいただけます。
前回の記事のように、4つに切ってもいいし、「井」の形にクープを入れるのも楽しいと思います。
ブルーミックスなので、アルミ線で作った発酵カゴより扱いやすいと思います。

念のためもう一度書きますが、販売するブルーミックス型は、「発酵カゴの型」であり、「パンドカンパーニュの型」ではありませんので、お間違いのないようにお願いします。

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