ブレッドナイフ(パン切包丁)を、ちょっとこだわって作ってみました。Vol.2 (くじら亭のミニチュアものづくり)

前回から始まったブレッドナイフ(パン切包丁)の作り方、今回も続きます。

前回は、アルミ板から大まかな形を切り出しましたのが、今回は、それに全体の仕上げと磨き上げを行います。

※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。

早速ですが、前回の記事の訂正です。

早速ですが、前回の記事の訂正です。

前回、アルミ板は傷防止等はせず、そのまま加工していました。
平やっとこには、マスキングテープで傷防止をしていたのですが、
ドリルややすりが滑った時にも結構傷がついていました。

後で磨けば消えるかなと思ったのですが、ダメでした....

ということで、前回の記事に追加で、
傷防止のため、マスキングテープをアルミ板の両面に貼り付けます。

目打ちやドリルが滑りにくいという効果もあります。

目打ちでの印打ちや、
ドリルでの穴あけもマスキングテープを貼ったままで実施しました。

傷防止以外にも、
目打ちやドリルが滑りにくく加工がしやすいという効果もあります。
マスキングテープを貼った方が作業がやりやすいです。

ペンで形を書くのもやりやすいし。
最初からこうすればよかったと思っています。

縁をやすりで削る際もそのままで大丈夫でした。

縁をやすりで削る際もそのままで大丈夫でした。

マスキングテープごと、削っても全然問題なしです。

ここからが今回の主題、全体の仕上げと磨き上げです。

ここからが今回の主題、全体の仕上げと磨き上げです。

まずは、波刃の部分を整えていきます。
波刃の部分は、きれいに揃っていないと、
なんとなダルい感じになるので、
波刃の部分の上端になる部分に、目印として、
黒(黒でなくてもいいのですが、見やすいので)のマスキングテープを貼り付けました。

波刃の部分の仕上げは、曲げた紙やすりを使います。

波刃の部分の仕上げは、
800番から1,000番の紙やすりを、
曲げて使います。

完全に折り曲げるのでしゃなく、
(完全に折り曲げると、台紙の部分が出てしまって削れないので)
曲げて使用します。
曲げたところが、わずかに丸みを持っている状態です。

それを使って、黒いマスキングテープを目印に、様子を見ながら削っていきます。

波刃の部分と縁の仕上げが終わりました。

波刃の部分と縁の仕上げが終わりました。

この時の状態ですが、
縁の部分は、金属やすりで削ったため
バリ(縁の部分が少しだけ、ギザギザっとはみ出してますよね)が出ていますね。
また、表面全体には工場の圧延時の細かい横線が入っていますね。

そのままだと、まだきれいではないので、さらにきれいにしていきたいと思います。

表面はタミヤ社のスポンジやすりで水研ぎします。

表面は、タミヤのスポンジやすり(製品名はスポンジシート)の、2000番、3000番を使用します。

金属をスポンジやすりで削るときには、
金属の非常に細かい粒子が出てしまいますので、
水研ぎをすることをお勧めしす。

と言ってもたいしたことではなくて、
研磨する際に、水を付けて削るだけなんです。

下の写真の様に、ちょっとだけ水を付けて削ると、
細かい金属粉が水と混ざって黒い水になって、
舞い上がらずに済みます。

スポンジやすりや耐水ペーパー(紙やすりの内、耐水性のあるもの。表面が黒い場合が多いです)って、
水を付けても大丈夫なように作ってあります。

下の写真ですが、黄色いクリアフォルダーを、
カッティングマットの汚れ防止の為に敷いています。

スポンジやすりで磨くと、バリや小さな傷は取れました。

スポンジやすりで磨くと、バリや小さな傷は取れました。

これで、全体にマットな感じで仕上がりになります。

もう少しピカっとさせたい場合には、金属磨きの定番のピカールを使います。

金属らしく、もう少しピカっとさせたい場合には、
金属磨きの定番のピカールを使います。

ピカールをちょっとだけ綿棒に付けて磨いていきます。

ピカールって、
銀食器や、お部屋の金属部分(水道の蛇口等)のお手入れにも良いのですが、
有機溶剤が入っていて、においがきついので、
換気を良くしてお使いください。

これがピカールで磨いた後です。

これがピカールで磨いた後です。

結構ぴかぴかなのですが、
私の写真の腕ではそのぴかぴか具合をうまくとることはできませんでした。

このぐら光ると、包丁らしく見えますね。

ということで、次回は、持ち手を作っていきます。

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