イチゴのケーキを、ちょっとこだわって作ってみました。Vol.2 (くじら亭のミニチュアものづくり)
くじら亭です。こんにちは。
今回も、拙文を読んでいただきありがとうございます。
前回は、黄色や赤の透過性と下塗りの必要性を説明させていただきました。
今回は、実際にミニチュアのイチゴに塗ったらどうなるか、
また、よりリアルなイチゴを塗るためにはどうすればいいかを試してみましたので、その内容を説明したいと思います。
※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。
目次
まずは本物のイチゴを観察しましょう!
まずは本物のイチゴを観察しましょう!
写真は、自分で食べるように買ってきたイチゴです。
品種は忘れてしまいました。
イチゴって、種が特徴的ですね。種自体、少し黄色い感じがしますね。
そして、全体の色は、真っ赤ではなく、少しだけオレンジ掛かった感じですね。
これも品種によるとは思いますが。
まずは、イチゴを作ります。
まずは、イチゴを作ります。
下塗りの代わりに、粘土に白を少し混ぜています。
イチゴの作り方自体は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)で習いますので、ここでは割愛します。
種の感じを出すために、まずは全体を黄土色で塗りました。
種の感じを出すために、まずは全体をアクリル絵の具の黄土色で塗りました。
種の部分の奥までしっかりと塗っています。
これは、2つの効果を狙っています。
一つ目は、この後、赤を塗るのですが、黄土色が非透過色なので、下塗りになります。
しかも、赤が透過色なので、黄土色が少し透けてオレンジ掛かった良い感じになるかなという効果が一つ目。
二つ目は、赤をスポンジで塗ることで、奥の黄土色が塗り残されて、黄色い種の様に見えるという効果も狙ってみました。
スポンジで塗る方法ですが。
スポンジで塗る方法ですが、最近私はこういう風にしています。
まず、筆に塗料を軽く含ませて、スポンジの端っこに塗ります。
この後、スポンジをティッシュペーパーでポンポンとやって余分な塗料を落としてから、イチゴをポンポンとやっています。
赤をスポンジでポンポンした結果です。
赤をスポンジでポンポンした結果です。
狙い通り、少しオレンジ掛かった良い感じの色にはなったのですが、
種はちょっとやりすぎですね。黄色の部分がゴツゴツして、唐突感が有って、かわいくないですね。
赤と黄色の色相差(色の違い)が大きいのと、艶が違い過ぎるので、目立ちすぎてますね。
赤を薄く重ね塗りしました。
色相差を抑えるために、全体に赤を薄く重ね塗りしました。
プラモデルでも、迷彩塗装の最後等に、艶や全体のトーンを統一するために、全体に薄めた塗料を均等に塗るというのはよくやるのですが、それを応用してみました。
ところで、赤を薄く塗る!と言われると、塗料を水で薄めて塗ることを考えがちですが、
水で薄めると、塗料の粘りが減ってしまい、表面張力で窪んでいるところに塗料がたまりやすくなり、均等に塗ることが難しくなります。
それを防ぐために、アクリジョンのクリアに、アクリジョンのクリアレッドを少量混ぜたもので塗りました。これだと、塗料の粘り気はそのままで、色を薄く塗りことができます。
水で薄めた塗料や絵の具だと均等にぬれない時には、こういうやり方も有るということを覚えておいて損は無いと思います。
へたもつけてみました。
イチゴにヘタを付けてみました。
種の部分がかすかに黄色くなっていて、良い感じだと自分では思っています。
ちなみにヘタは、着色したトレーシングペーパーです。
トレーシングペーパーは薄くて丈夫なので、結構応用が利きます。
イチゴをケーキの土台に載せました。
イチゴをケーキの土台に載せました。
ジャムの様な透けた感じがなくなって、美味しそうになりました!!(と、自分では思っていますが、写真ではわかりにくいかも...)
今回活用したアクリジョンをはじめとしたプラモデル用塗料は、瓶に入っていることが多いですよね。
この瓶入り塗料、共通でよく発生する問題があります。
塗料それぞれの塗り方は各社のWEBサイトやYouTube等で紹介されているのですが、
こうした問題は意外と紹介されていません。
そこで、次回は瓶入り塗料のトラブルとその防止法について説明したいと思います。
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