ジャックオランタンを作ってみました。Vol.1 (くじら亭のミニチュアものづくり)

くじら亭です。こんにちは。
今回も、拙文を読んでいただきありがとうございます。

今回から、光るジャックオランタン(「木」も)の作り方を記事にします。
ハロウィンってちょっと早いのでは?と思われるかもしれませんが、
私が8月9月で記事を書かないと、それを参考につくられる方(居られたらですが)が
今年のハロウィンに間に合わないので。

※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。

今回のジャックオランタンの元になる作品です。

写真の作品は、私が日本ミニチュアフード協会の趣味クラス(大阪のKinjiro 先生)を受講した時に、作った作品です。
基本はKinjiro先生が考えられた題材なのですが、勝手に後ろの木と光るジャックオランタンを追加してしまいました。
今思えば、Kinjiro先生の素敵な世界をぶち壊していたかもしれません。

今回はこれのバージョンアップ版として、光るジャックオランタンと木の作り方を説明します。

今回作ろうとしている作品のイメージです。

今回、ジャックオランタンを使って作ろうとしている作品のイメージを絵にしてみました。
絵が絶望的に下手なのはご容赦ください。

以前の作品と大筋は変わっていません。自分の独創性の無さにがっかりしています。

できれば、ロリポップが逃げ回っている雰囲気を出せればいいのですが。

ということで、まずはカボチャを作ります。

まずは、カボチャを作ります。

今回、カボチャの中にLEDを仕込むので、原型を作って型取りし、皮だけを作るようにします。

原型は、石粉粘土(ラドール)を丸めたものを使いました。
石粉粘土にしたのは、やすりで削ったりしやすいからです。

乾いたら、カボチャの溝になる部分に鉛筆で印をつけます。

溝の部分をやすりで削ります。

溝の部分をやすりで削ります。

何本かセットになっているクラフト用やすりの、断面が三角形のやすりを使っています。
5本組ぐらいのものを持っていると便利です

私は、最初から形を作るより、あらかたの形を作って、細かい部分はやすりで削って作る方がやり易いので、
今回の様なやり方をすることが多いです。

シンプルな表面の場合は今回の様に石粉粘土で原型を作るとやり易いですね。
表面に細かい表現を入れる場合は石粉粘土ではつぶれてしまうので、エポキシパテで大まかな形を作って、
表面は、エポキシパテをちょっと足したり、やすりで削ったりしています。

2つに割って、プラ板に貼り付けます。

完成したら全体にサーフェーサーを振ります。
これは、石粉粘土の表面がざらざらしているので、ブルーミックスと絡み合わない様にするためですが、
特にやらなくても、事故になることはないので、お持ちでない方はやらなくても大丈夫です。

カボチャの溝がちょっと浅かったので追加で彫り込んで、
カッターで2つに割って、プラ板に貼り付けました。

この状態で、ブルーミックスで型を取ります。

ブルーミックスで型を作って、カボチャの皮を作ります。

ブルーミックスで型を作って、カボチャの皮を作ります。

カボチャの皮は、後で加工がしやすいように、石粉粘土(ラドール)と樹脂粘土(モデナ)を半々で混ぜたものを使っています。
石粉粘土を使っているのは、ジャックをランタンの目や口の部分を紙やすりで整えるときに加工がしやすいからです。
ただ、石粉粘土だけだと口の部分等の加工時に「もろく」なるので、樹脂粘土を半分ぐらい練りこみました。

ところで、下の写真の様に、型に薄い粘土を押し付けて成形することってありますよね。
食器や、カボチャ等の野菜の皮なんかの時にありそうですね。
この時、粘土が乾燥するときに、縮んで変形してしまうことありませんか。

このときのコツですが、写真の様に、縁の部分を広げておくと、変形がしにくくなります。
後で加工しやすいようにと、縁のはみ出た部分を乾燥前にスパっととってしまうと、
乾燥の時に内側に縮んでしまうのですが、
はみ出した部分が有ると、はみ出した部分が、乾燥時の縮み方向と直角方向になるので、
非常に曲がりにくくなるからです。

食器を作るときって作品が薄くて変形しやすいので、このテクニックが特に有効です。

カボチャの皮ができたら、鉛筆で顔を描きます。

カボチャの皮ができたら、鉛筆で顔を描きます。

この時、後からくりぬいた部分が判りやすいように、表面に色を付けています。

目や口の部分をくりぬいていきます。

目や口の部分をくりぬいていきます。

目の部分はカッターで仕上げられるのですが、
鼻・口は、細かすぎて、カッターだけではくりぬくのは難しいですよね。

こういう時には、
1)まず、浅く(表面だけを)鼻・口をはがしておきます。これで、後で切り抜く部分の目星を付けます。
2)0.5mmのドリル刃でできるだけ穴を開けます。
  穴を開けた状態が下の写真です。
3)そのあと、カッターで穴と穴をつないでいきます。

仕上げは細く切った紙やすりを使います。

カッターだけだと切り口が「がたがた」になるので、細く切った紙やすりで表面を仕上げていきます。

紙やすりを1~2mm幅ぐらいに切るので、
紙やすりの裏に厚紙を貼り付けておがないと作業がしにくいですね。

もしくは、クレオス社のMr.ペーパーカードタイプという、カードタイプの紙やすりが有るのですが、
この製品は台紙が厚いので、こちらを使った方が楽かもしれません。
最初から良い大きさに切ってあるのと、厚みがあって「あて木」なしでも使えることが多いので、私は結構愛用しています。

240番、400番、600番ぐらいを適当に使って仕上げたのが下の写真です。

縁のはみ出た部分を削ります。

縁のはみ出た部分を削ります。

そして、前と後ろを大まかに合わせます。
段差やくぼみは、LEDを組み込んだ後に仕上げますので、大体合えばOKです。

4種類の顔を仕上げました。

4種類の顔を仕上げました。

ジャックオランタンの顔、ネットで調べても結構色々な種類が有るんですね。
いろんな顔を作るの、楽しいです!!

ということで、ここまででジャックオランタンのカボチャ部分が出来上がりましたので、
次回から、LEDを組み込んでいきたいと思います。

  
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