ジャックオランタンを作ってみました。Vol.2 (くじら亭のミニチュアものづくり)
くじら亭です。こんにちは。
今回も、拙文を読んでいただきありがとうございます。
前回は、ジャックオランタンのかぼちゃに顔を掘るところをやりました。
今回と次回で、これにLEDを組み込んでいきたいと思っています。
少しはんだ付けも行いますので、苦手な方はこれを機会にちょっと練習してみてください。
なお、はんだ付け自体は、私もそんなに得意ではないのと、ミニチュアフード独自のものというのは無いので、WEBサイトやYouTube等でやり方を研究してください。
※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。
目次
- 使用するLEDは、100均で売っているキャンドルライトを使います。
- 100均のキャンドルライトは簡単に分解できます。
- 本体と底が分離できました。
- 裏返して、LEDの電極の脚とつながっている金具を外します。
- 金具を外すと、LEDの電極の脚が出てきます。
- LEDがきれいに外れました。
- LEDの電極の極性を確認します。
- 電池の「+」と接続されている電極(アノード、陽極)の脚に赤色を塗っておきます。
- LEDに極細の電線(リード線)をはんだ付けしていきます。
- 極細リード線の皮膜を剥きます。
- 私が使っているはんだごてはこんな感じの物です。
- はんだ付けをするため、リード線を電極の脚に巻き付けておきます。
- LEDを熱で壊さない技です。
- はんだ付けができました。
- はんだ付けが終わったので、点灯確認します。
- 仮にジャックオランタンに組み入れてみました。
使用するLEDは、100均で売っているキャンドルライトを使います。
使用するLEDは、100均で売っているキャンドルライトから取り出して使います。
この連載の為に買ってきたのですが、電池無しで2つセット110円(税込み)でした。
LEDって、単体ではもっと安く出売っているのですが、なぜこのセットを使うかというと、LED自体が点滅するからなんです。
通常、LEDを点滅させようと思うと、別の点滅用の回路を組み込まなければいけないのですが、
(デコトラのプラモデルを作る人はそうやっているようです)
このキャンドルライトのLEDは、電池につなぐだけで点滅するので、ジャックオランタンにろうそくを灯したような雰囲気になるからなんです。
ということで、ジャックオランタンの数+予備の個数を目安にご準備ください。
100均のキャンドルライトは簡単に分解できます。
100均のキャンドルライトは簡単に分解できます。
販売している店や時期によって作りは異なるので、完全にこの記事のとおりにはいかないのですが、私が入手したものをベースにLEDの取り出し方を説明していきます。
やることはそんなに変わらないと思います。
まずは、電池を入れる蓋を外してしまいます。
あと、本体と底の部分に隙間があれば、そこに千枚通しを突っ込んでこねてしまいます。
本体と底が分離できました。
本体と底が分離できました。
この手の製品は、コストダウンの為に、接着やねじ止めはしていないので、簡単に外れると思います。
この時点でLEDがむき出しになります。後は取り出すだけです。
スイッチにつながっている電極の脚ははんだ付けされていますので、その手前をニッパでカットしてしまいます。
もう一方の電極の脚は、底の部品に穴が開いていて、その穴に通されています。
裏返して、LEDの電極の脚とつながっている金具を外します。
裏返して、LEDの電極の脚を固定している金具を外します。
そこの樹脂と金具の隙間に千枚通しを突っ込んでこねます。
コストダウンのため、単に差し込んでいるだけなので、簡単に外すことができます。
金具を外すと、LEDの電極の脚が出てきます。
金具を外すと、LEDの電極の脚が出てきます。
この電極の脚をまっすぐに伸ばして、表側からLEDを引っ張って抜き取ります。
LEDがきれいに外れました。
LEDがきれいに外れました。
電極の脚は、あとで、平やっとこ等で、まっすぐにしておきます。
LEDの電極の極性を確認します。
LEDの電極の極性を確認するため、実際に、ボタン電池等を使って、点灯させます。
LEDには、電池の「+」につなぐ電極と、「-」につなぐ電極が有ります。
「+」をつなぐ電極(正しくは、外部から電流が流入する電極と言うそうですが)を、アノード(陽極)、
「-」をつなぐ電極をカソード(陰極)と呼びます。
区別するため、通常はアノードの電極の脚の方が長くなっていますが、今回ははんだ付けされた部分を切ったりしたので、それでは判別できません。
ということで、実際に点灯させて確認します。
下の写真の様に、電池(3Vの物、例えば、キャンドルライトで指定されているボタン電池CR2032)をつなげてみて、
点灯した時に、電池の「+」と接続されている方がアノード(陽極)です。
どちらかの向きで点灯するはずです。逆向きにつなげてもLEDは壊れないので、試してみてください。
電池の「+」と接続されている電極(アノード、陽極)の脚に赤色を塗っておきます。
電池の「+」と接続されている電極(アノード、陽極)の脚に赤色を塗っておきます。
本来は長さで識別できるのですが、今回はその方法は使えないので、色を塗ることで識別します。
LEDに極細の電線(リード線)をはんだ付けしていきます。
LEDに極細の電線(リード線)をはんだ付けしていきます。
極細を使用するのは、ジャックオランタンを木にぶら下げるときの、「つる」の中にこのリード線を埋め込む際に、
「つる」が太くなり過ぎないようにするためです。
LEDを接続する用のソケット等も市販されていますが、大きくなってしまってジャックオランタンに入りきらないですし、
そもそも、極細のリード線のソケットなんてないですし。
また、ねじり合わせても電気は通るのですが、ジャックオランタンを木にぶら下げたりしたとき、外れてしまう可能性も有るので、
ある程度丈夫にするため、はんだ付けをします。
極細リード線の皮膜を剥きます。
極細リード線の皮膜を剥きます。
家庭用の配線のような太い電線の場合にはペンチ等を使って皮膜を剥がすのですが、
今回の様に細い電線の場合、ペンチでやると中の銅線が切れてしまいます。
ですので、今回は、半田ごてで溶かすことにしました。
半田ごての温度は200度で十分です。半田ごてで軽く押さえて、ゆっくりリード線を引っ張ります。
皮膜の樹脂が溶けて煙が出ますので、換気の良いところでやってくださいね。
私が使っているはんだごてはこんな感じの物です。
私が使っているはんだごてはこんな感じの物です。
温度設定のできる半田ごてを持っていると便利ですよ。
はんだ付けをするため、リード線を電極の脚に巻き付けておきます。
はんだ付けをするため、リード線を電極の脚に巻き付けておきます。
はんだ付けをするので、1、2巻き巻き付ければ大丈夫です。
LEDを熱で壊さない技です。
LEDって、熱に弱いので、はんだ付けに時間がかかると、熱が本体に伝わって壊れてしまうことが有ります。
それを防ぐ技を紹介しますね。
やり方は簡単で、写真の様に、LEDの電極のはんだ付けする部分とLED本体の間をピンセットで挟んでしまいます。
ピンセットをクリップで止めてしまうと、LEDが固定できてはんだ付け作業もやり易くなります。
こうすると、はんだの熱の多くがピンセットの側に伝わって、LEDに伝わる熱が減ってくれるからです。
簡単なんですが、効果大なのでぜひお試しください。
はんだ付けができました。
はんだ付けができました。
写真の様に、はんだはそんなにたくさんつけなくても大丈夫です。
この後、陰極に黒のリード線をはんだ付けして、両電極の脚の余った部分をカットします。
なお、冒頭でも記述したとおり、はんだ付け自体は、WEBサイトやYouTube等でやり方を研究してください。
はんだ付けが終わったので、点灯確認します。
はんだ付けが終わったので、はんだ付けが正しくできたか、LEDが壊れていないかを確認するため、点灯させて確認します。
仮にジャックオランタンに組み入れてみました。
仮にジャックオランタンに組み入れてみました。
目から漏れた光がまっすぐに前を照らしています。まるで戦闘ロボットが目からレーザービームを出しているようですね。
LEDの光はろうそくの光と違って直進性が強いのでこうなるのですが、このままだと雰囲気がちょっと出ませんよね。
次回はこのあたりの光加減の調整等を行って、ジャックオランタン部分を完成させたいと思います。
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