フルーツタルトを作ってみました Vol.2(くじら亭のミニチュアものづくり)

前回は、タルト台の原型を作成しました。

今回は、原型からブルーミックス型を作成し、タルト台を作っていきます。

※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。

早速ブルーミックス型を取っていきます。

早速ブルーミックス型を取っていきます。

私の場合、この位の大きさの物のブルーミックス型を取る場合、一挙に取ろうとすると原型とブルーミックス型の間に隙間ができたりするので、何回かに分けて取っていきます。隙間ができそうな縁の凸凹の部分や境目(今回だと、原型と透明プラ板の間)は念入りに押し込みます。

全体をブルーミックスで覆うことができました。

全体をブルーミックスで覆うことができました。

原型の土台に透明プラ板を使っておくと、原型が中心に来ていることを確認できます。

原型の土台に透明プラ板を使っておくと、写真の様に裏返してみると、原型が中心に来ていることを確認できます。
意外と便利な技です。

タルト台の凹んだ部分を押さえる道具を作ります。

タルト台の凹んだ部分を押さえる道具を作ります。

作り方は、タルト台の原型とほぼ同じで、サークルカッターで0.5mmのプラ板から直径19mmと18mmの円板を各一枚切り出しています。
2枚を中心をそろえて接着して、縁の段差はエポキシパテで埋めています。

大きさはちょうどこんな感じになります。

ブルーミックス型に粘土を詰めて、凹んだ部分を押さえる道具を上に置くと、こんな感じになります。

道具もブルーミックス型の原型も同じ直径1.9mmのプラ板を使っているので、ちょうど、1.0mmの丸棒分が残る計算になります。

凹んだ部分を押さえる道具をギュッと押し込みます。

凹んだ部分を押さえる道具をギュッと押し込みます。

道具を押し込むことであふれ出てくる粘土を取り除いて、粘土の幅をよく見て均一になるようにします。

縁の部分の粘土が乾燥したら道具を外します。

縁の部分の粘土が乾燥したら道具を外します。

道具を外す際は、縁の部分の粘土が乾燥してから外した方がうまくいきます。
粘土が乾いていないときに道具を外すと、隙間に差し込んだピンセットで傷をつけてしまったり、道具が斜めになり粘土の部分を押して変形させてしまいますので。
ということで、半日ほど放置して縁の部分の粘土が乾燥させて、凹んだ部分を押さえる道具を外したのが下の写真です。

この状態だと、タルト台の真ん中部分も乾燥させることができます。
このまま数時間おいて、全体が乾燥してからブルーミックス型からタルト台を取り出します。

ブルーミックス型からタルト台を外しました。

ブルーミックス型からタルト台を外しました。

粘土のはみ出し等をやすりで修正するため、この状態で完全に乾燥させます。

縁の凸凹は細いやすりで補正します。

縁の凸凹は細いやすりで補正します。

今回私は、5本組の細い金属製のやすりの内、断面が四角形の物を使用しました。
それ以外の金属やすりや、二つ折り(折り目を完全には折らないで丸めた感じで)にした紙やすりでも良いと思います。

上面もやすりで仕上げます。

上面は、全体を紙やすりで水平に削ったあと、フィリングを乗せる部分を奇麗な円形にしておきます。

円板の道具で型取りしているので、大体きれいな円になっているのですが、どうしても少し厚い部分と薄い部分ができますので、写真の様な丸いやすりで補正しました。
これも、丸めた(または丸いものに貼り付けた)紙やすりでも削れます。

「ふんわり焼き色」で着色して、タルト台の出来上がりです。

協会オリジナル絵具の「ふんわり焼き色」で着色して、タルト台の出来上がりです。
これにイチゴやブルーベリーを飾り付けていきたいと思います。

ということで、次回からは、フルーツの王様「イチゴ」に少しこだわって作っていきたいと思いますので、ご期待ください。

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