瓶入りのジャムを作ってみました Vol.3(くじら亭のミニチュアものづくり)

今回も、前回に引き続きUVレジンを使った瓶入りのジャムを作っていきたいと思います。

前回は、あまり気にならない(老眼では気が付かない!)部分はそのままにして仕上げましたが、
今回はそのうち、型のずれや表面の荒れ、瓶の口の形、ラベルを修正してみました。

TOPの写真がそれなのですが、少し見栄えが良くなっているのですが、気が付かれましたか?

※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。

全体を磨いて、型のずれや表面の荒れを取り除きました。

下の写真の上半分がバリをとった状態で、前回はこれにパジコ社のレジン用コート剤を塗って仕上げました。
(前回と違い、瓶の口を別の物に置き換えますので、瓶の口を削り取ってありますが。)
それでも結構きれいに仕上がったのですが、今回は全体を磨いて、型のずれや表面の荒れを取り除きました。

やり方としては、
1)ずれやへこみ等で凹にになっている部分に、UVレジンを流し込んでUV照射します。
2)#600ぐらいの紙やすりで全体を紙やすりで磨きます。
3)目につく凸凹がなくなったら、全体を#1000程度のタミヤのスポンジで傷をとっていきます。

感じとしては、全体が真っ白になるぐらいまで磨いていきます。

その結果が下の写真の下半分です。
四角や丸の瓶のシリコン型の段差がなくなっているのがわかるかと思います。

瓶の口は、6角瓶の口を薄く削って、シリコンで型取りします。

丸瓶や四角瓶は、瓶の口の高さが足りないので、瓶の口を作りました。

原型として、6角瓶の口を極力薄く削って作りました。
6角瓶でなく、タミヤのプラパイプでも構いませんが、レジンの方が柔らかくて削りやすいので、私はこちらを使いました。

やり方としては、断面がわかるようにマジックを塗って、ちょっと削っては断面を見て削っていきます。
綺麗な円形に削るのって結構根気が要りますね。
蓋は丸瓶の蓋を使う予定なので、それが入るところまで削っています。

薄く削った口ができたらシリコン型で複写していきます。
まず、削ってできた口をのこぎりで切断してプラ板に固定します。

UVレジンで複写するので、シリコン型は紫外線を通す必要があります。
そのため、透明な型取り材 パジコ社の「クリアシリコーン型取り材」を使いました。
固まるまで24時間待たなければいけないのですが、結構きれいな型が取れます。

固まったら、これにUVレジンを流し込んで複製をとります。

瓶の口を本体に取り付け。レジン同士の接着はUVレジンを塗布して固める。

複製して出来上がった瓶の口を本体に取り付けます。

レジン同士を接着するとき、接着する面にUVレジンを薄く塗り、両方を合わせてUV照射するだけでくっつきます。

くっつけた後、紙やすりで口の高さを調整しておきます。

前回と同様、瓶の底をつけてジャムを充填、そして全体にクリアを塗装して磨きます。

前回と同様、底をつけてジャムを充填しました。

今回も、パジコ社のレジンコート剤を塗ってもよかったのですが、
ちょっと変わったことをやりたくて、プラモデル用塗料であるクレオス社のスーパークリアⅢを塗装して
乾燥後、紙やすり(#1000)で全体を磨いてコンパウンドで仕上げました。
プラモデルでいうところの、鏡面仕上げという手法を簡単に(手を抜いて)やってみました。

結果は下の写真の様な感じです。
レジンの素材自体が少し柔らかいこともあるのか、結局きれいな平面にはなりませんでした。
ここまで頑張ってもあまり効果が出なかったですね。
レジン素材に関しては、パジコ社のレジンコート剤で仕上げるだけで十分だと悟ってしまいました。

蓋の金色は、まず黒を塗ってからの方が発色が良いですね。

蓋の塗装も、プラモデル用塗料を使用しました。

今回は、まず黒を下地に塗ってから金を塗っています。

銀色や金色の塗料は金属粉が混ぜられていて、実は金属粉の隙間から下地が見えているんですね。
ですので、(出したい色味によりますが)下地に黒を塗っておくと深みのある発色になります。

ラベルは、エーワンのラベルシールを使ってみました。

前回は、レーザープリンターとインクジェットプリンターで紙にラベルを印字したのですが、インクジェットプリンターのラベルが今一つになってしまいました。
(イチゴのラベルがインクジェットプリンターです)

レーザープリンターを持っていないので、(毎度コンビニへ行くのも大変だし)
インクジェットプリンターでもう少し鮮明なラベルが作れないかなぁ、と思い、
エーワン社のラベルシール インクジェットプリンター用 光沢フィルム・ホワイト を試してみました。

写真用紙として印刷できるので、印刷してみると結構鮮明に印刷できました。
光沢もあるので、ジャム瓶のラベルとしては結構よさそうです。

そして完成。まずは蓋をした状態で前回と比較しました。

そして、前回同様にジャムを中に入れて固め、ラベルを貼って完成です。まずは蓋をした状態を比較しました。
上半分が前回の写真。下半分が今回の写真です。

全体に、瓶の透明感が少し増えたのですが、注意してみないと判らない程度です。
頑張った割には効果が出なかったなぁ、と残念な気分。

六角形の瓶は、蓋と瓶のバランスが良くなったように思います。
四角形の分は、前のほうがバランスが良いかもしれません。

ラベルに関しては、イチゴのラベルを比較すると判るのですが、結構文字が鮮明で発色も良いです。エーワンのラベルフィルム、良いですね。

そして、蓋を外した状態で前回との比較です。

そして、蓋を外した状態で前回との比較です。

上半分が前回の写真。下半分が今回の写真です。

こちらは、瓶の口の部分の違いがはっきり判りますね。このぐらい違うと手を入れた満足感はあります。

実際にやってみて、感想としては、
1)全体を磨いて段差を消す:よく見ると違いが判るという程度ですので、手間がかかる割に効果は少ないかも。
2)瓶の口を薄くする:瓶の蓋を開けておく場合には効果大です。ちょっと技術的に高度ですが、試してみる価値ありです。
3)瓶の蓋を丸瓶の物に変更する:瓶の口を薄くすることとセットなのですが、6角形の瓶は効果ありです。四角の瓶は逆にバランスが少し悪くなったかも。

ということで、3回にわたってジャム瓶を作ってきました。
色々な作り方、素材、技術が有るので、できる範囲で試してみてくださいね。

番外編:6角形の瓶の口のねじ

実は、ここまでできるんだぞ、というのを見せたくて、瓶の口にネジ山をつけてみました。

その結果が下の写真なのですが、肉眼で見ても、写真に撮っても、なんかごちゃごちゃしているな、と感じるだけで、「おぉ、ここまで再現したのか」という感じが出ていないので、ボツにしました。

でも、せっかく苦労したので、NG集として紹介させてください。