そば猪口もちょっとこだわって作ってみました Vol.3(くじら亭のミニチュアものづくり)

前回で、大まかなそば猪口の形ができたので、今回はやすりで削りながら成型していきます。

陶器の感じを出すために、石粉粘土(パジコ社さんのラドール)を使っているのですが、
薄くすればするほど、この粘土の弱点が出てしまいます。

-薄く弱いので、力を入れると変形してしまう。
-手で持っているだけで、手の水分を吸って柔らかくなり変形してしまう。
-削りやすい分だけ、削りすぎてしまう。

今回は、これらの弱点をカバーしながら、仕上げていきます!

※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。

まずは、底をまっすぐに削っていきます。

写真の様に、底を削っていきます。
使っているのは、タミヤのクラフトヤスリPRO(平・10mm幅)です。
平らに削るには、金属やすりが適してますね。

この時、以下の3点に注意するとうまくいきます。

1)ブルーミックス型につけたまま削る。
   粘土は薄くなっているので、力を入れると変形してしまいます。
   そのため、やすり掛けするとき、ブルーミックスの型にはめたままでやすり掛けをすると、
   力をかけても裏から支えられるので、変形することを防ぐことができます。

2)あまり力をかけずに削る。
   やすりの表面には無数の突起のがあります。これを目と呼ぶのですが、あまり力を入れると、この突起の跡が深く残り、傷になってしまいます。
   特に、石粉粘土は軽い力でも十分削れるので、軽く動かして、目の跡があまりつかないように削ります。

3)やすりは水平に当てます。
   平らな面を削りだすのですから、水平に削るのは当たり前なのですが、
   実は意識しないと、平らな面って出ないんですね。
   詳細は、次の写真で説明します。

意識して、水平にやすりを当てます。

水平な面を作るのですから、やすりも水平に当てなければいけないのですが、
意識しないと、意外とやすりは斜めになってしまいます。
下の絵のように、やすりが斜めになると、角の部分を中心に削ってしまい、
どうしても底が丸まってしまいます。

そのため、やすりを動かすときに、意識してまっすぐに当てて動かすようにしてください。
その時、前後報告だけではなく、左右がぶれていることもあるので、これも意識してまっすぐになっていることを確認して削ってください。

次に側面を磨いていきます。

次に側面を磨いていきます。

400番程度のスポンジペーパーを使って、表面の凸凹を消していきます。

以前の記事「市販のシリコン型でお皿を作ってみました Vol.1(くじら亭のミニチュアものづくり)」では、
シリコン型を使っていました。
そのため、表面の荒れがそんなに大きくないので、最初から1000番を使ってましたが、
今回は、表面の凸凹が残っているので、まず400番程度で表面の凸凹を馴らしてから、
1000番程度で仕上げていきます。

この際、縁の部分はこの後、様子を見ながら削りますので、ここではあまり削らないようにします。

縁の部分を仕上げていきます。

縁の部分を仕上げていきます。

縁の部分は写真のように、縁の部分の厚みが均等になるように磨いていきます。
この時も、最初は400番程度のスポンジシートを使ってほぼ同じ厚みに仕上げて、
最後1000番程度のスポンジシートで仕上げます。

内側を磨く場合は、紙やすりを丸い棒に貼り付けるとやりやすいです。

今回の作り方では、内側はブルーミックス型で成形されているので、
あまり磨く必要がないのですが、気になる傷等ができてしまった場合には、
紙やすりを丸い棒に貼り付けたもので磨くとやりやすいです。

出来上がりです。

出来上がりです。

石粉粘土の特性上、多少の毛羽立ちができてしまいますが、
これは、ニスを塗ることで収まります。

今回は、ここまでです。

次回は、TOPの写真のように、
和食器の伝統的な柄である「十草」を描いていきます。