ロリポップ(渦巻キャンディー)を作ってみました。Vol.2 (くじら亭のミニチュアものづくり)
くじら亭です。こんにちは。
今回も、拙文を読んでいただきありがとうございます。
今回は、前回に続き、ロリポップ(渦巻キャンディー)を作っていきたいと思います。
前回で作成した、棒状の渦巻飴を丸めて、木の棒を差し込んで完成させます。
※ 当記事は、ミニチュアフードをご自分でお作りの方に、実際の作品の作る過程をネタに、ちょっとした(やや高度な)テクニックや道具・材料の紹介をしたいな、と思って書いています。基本的な道具や材料の使い方までは当記事ではお伝えできないので、ミニチュアフードを作ってみたい、作り方を知りたいと思っている方は、日本ミニチュアフード協会認定コース(基礎・応用)を受講されることをお勧めします。
目次
- 前回作成した棒状の渦巻キャンディを巻いていきます。
- 2周目以降も隙間なく巻いていきます。
- 巻きあげが完了しました。
- ロリポップの棒の原料は、地巻ワイヤーを使います。
- 地巻ワイヤーを着色しました。
- 地巻ワイヤーを2cmぐらいで切って、2~3mmほど紙をめくっておきます。
- ペンチで切ったワイヤーの処理をしておきます。
- キャンディーにピンバイスで穴を開け、地巻ワイヤーを差し込みます。
- キャンディーにツヤ有のニスを塗っておきます。
- 続いて、走って逃げるロリポップを作ります。
- クリアファイルの上で、瞬間接着剤で接着していきます。
- 手も接着して出来上がりです。
- ロリポップの頭を付けるといい感じになりました。
前回作成した棒状の渦巻キャンディを巻いていきます。
前回作成した棒状の渦巻キャンディですが、あまり柔らかいままだと巻くときに形が崩れるので、半日ぐらい乾燥させます。
そして、まず最初の部分を巻いていきます。
巻くというより、折り曲げるという感じですが、「すけるくん」は乾燥しても弾力性があるので、この位曲げても大丈夫です。
ぴったり折り曲げて、合わさったところに、水で2倍程度に薄めた木工用ボンドを点けておきます。
つまようじの先に木工用ボンドをつけて合わせ目のところに2~3滴落とし、隙間に吸い込まれたもの以外はすぐに綿棒で吸い取るようにしました。
しばらく置いておくと、この形で固まります。
木工ボンドで接着されるのと同時に、水分を吸っていったん柔らかくなった「すけるくん」が乾いてこの状態で固定されるようです。
長時間固定するために、私はプラ板で、下の様な固定治具を作ってしまいました。
2周目以降も隙間なく巻いていきます。
2周目以降も同じ要領です。
1周ずつ、隙間なく巻いていって、そのままで固定します。
そして、合わせ目の部分に、薄めた木工用ボンドを流し込んで、すぐに余分な部分を綿棒で吸い取ります。
私は、巻いた粘土を固定するために、厚さ2mmの木の板を切ったものをマスキングテープで固定して使用しました。
巻きあげが完了しました。
巻きあげた完成形が下の写真です。
隙間無く巻くと、結構良い感じになります。
「すけるくん」を使っていても、この段階ではそれほど透明感は有りませんが、この後ニスを塗ることでキャンディーらしくなっていきます。
実際にはよく見ると隙間ができていたりしますが、ニスが隙間に入り込んで、ほとんどわからなくなります。
これに棒を差し込んでいきます。
ロリポップの棒の原料は、地巻ワイヤーを使います。
ロリポップの棒の原料は、地巻ワイヤー(造花の茎に使う、紙を巻いたワイヤー)を使います。
今回使ったのは、白で巻いた24番のワイヤーです。
紙を巻いてあることで金属のワイヤーより便利なのが、1)着色や接着がやりやすいこと、2)太さに比べて金属部分が細いので切断・曲げ等の加工がやりやすいこと、などが有ります。
この地巻ワイヤーですが、色は白と緑が有ります。太さも20番から30番まであります(数字が大きいほうが細いです)。
22番、24番、26番ぐらいを持っておくといろんな時に使えて便利です。カゴを編むのにも使えそうですね。
地巻ワイヤーを着色しました。
地巻ワイヤーを着色したのが、下の写真です。
紙なので、アクリル絵具で着色できて便利です。
ただ巻いた紙が破れたり剥がれたりしやすいので、この上に水性ウレタンニスを塗って紙を強化しておきます。
地巻ワイヤーを2cmぐらいで切って、2~3mmほど紙をめくっておきます。
地巻ワイヤーを2cmぐらいで切って、2~3mmほど紙をめくっておきます。
この紙をめくった部分にキャンディーを差し込みます。
ペンチで切ったワイヤーの処理をしておきます。
ペンチで切ったワイヤーは、通常下の写真の一番左の様に、先っちょが一直線になってしまいます。
この状態でロリポップに差し込もうとすると、一直線の端の部分が引っかかってスムーズにいかないことが多々あります。
なので、エッチング用やすりや紙やすりで一直線の両端を削って、右側の2本の様に、山形にとがらせておきます。
キャンディーにピンバイスで穴を開け、地巻ワイヤーを差し込みます。
巻き終わったキャンディーにピンバイスで下穴を開けます。
プラスチックに開けるのとは異なり、きれいな穴は開きませんが、これをやっておくことで先を尖らせたワイヤーが通りやすくなります。
穴が開いた部分に一度ワイヤーを差し込み、良ければ一旦抜いて、瞬間接着剤をワイヤーに付けて再度差し込めば出来上がりです。
キャンディーにツヤ有のニスを塗っておきます。
キャンディーにツヤ有のニスを塗っておきます。
この時に厚塗りするとゼリーでコーティングした様になってしまいますので、そうならない様に、少し薄めたニスで3~4回重ね塗りしてください。
また、へこんだ部分にニスが溜まると、これもゼリーの様に見えてしまうので、溜まらない様に注意して塗ってください。
下の写真がニスを塗った完成品です。
「すけるくん」は、ニスを塗ると透明感が増して、下の写真の様に、キャンディーっぽく見えます。
美味しそうでしょ!
続いて、走って逃げるロリポップを作ります。
「ジャックオランタンを作ってみました。Vol.1」の絵で紹介したように、木が叫びだしたのを見て、逃げ出したロリポップを作っていきます。
「ジャックオランタンを作ってみました。Vol.1」の絵は、この下のリンクから行けます。
手足は地巻ワイヤーで作ります。体・足の部分は24番、手の部分は26番を使っています。
着色してニスで強化した地巻ワイヤーを下の写真の様に、切って曲げます。
クリアファイルの上で、瞬間接着剤で接着していきます。
地巻ワイヤーを、クリアファイルの上で瞬間強力接着剤で接着していきます。
クリアファイルは瞬間強力接着剤で接着されないので、こういう使い方ができますね。
地巻ワイヤーは周りが紙なので、瞬間強力接着剤で比較的強く接着されます。
接着している足の先は、ペンチで切りっぱなしだと一文字になっているので、やすりで平らにしておくと接着がより強力になります。
手も接着して出来上がりです。
手も接着して出来上がりです。
足の先の部分の紙をはがします。(先にやるのを忘れてました)。
作品にするときには、作品の台に穴を開けて、この紙をはがした部分を差し込んで固定します。
ロリポップの頭を付けるといい感じになりました。
ロリポップの頭を付けるといい感じになりました。
このポーズなのですが、私は「走って逃げる人」で検索したイラストを参考にしました。
イラストって、いろんなポーズをうまくデフォルメしているので、
ミニチュアやフィギュア(リアル系では無い)を作るのには参考になりますね。
これでロリポップの作成記事は終了です。
次回からは、ジャックオランタンがぶらさがる「叫ぶ木」を作っていきたいと思います。
結局、ハロウィンには間に合いそうにありません......
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